9月14日レパーズタウン競馬場
アイリッシュチャンピオンステークス
GⅠ
芝左2,000m
欧州の最強馬が集う真夏の頂上決戦
凱旋門賞へ続く道がここから始まる。
今年は日本のシンエンペラーが昨年の雪辱を果たすべく、再びこの地に降り立つ。
欧州の厚き壁を打ち破り、歴史にその名を刻むことができるか。
一筋縄ではいかぬこの難解な一戦。
しかし、この記事では、独自の分析手法が、勝利へと続く唯一の道筋を照らし出す。
これより注目馬を『3つの視点』に基づき分析する。
- 『能力』を示す戦績の潮流
近走内容が示す明確な上昇度。その流れから各馬が秘める真の能力を読み解く - 『勢い』を測る揺ぎなき実績
コースや距離、そして過去の対戦相手との力関係。その実績の質から現在の勢いを評価する - 『可能性』を秘める陣営の意志
コメントやレース選択から透けて見える勝負気配。その奥に潜む未来への可能性をえぐり出す
この3つの視点から導き出された注目馬の分析をこれより開始する。
レースの歴史と日本との関わり
アイリッシュチャンピオンステークス
その歴史は数多の名馬とホースマンたちの物語によって彩られている。
伝説の始まりは1976年
地元アイルランドの英雄ヴィンセント・オブライエン師がこのレースを4連覇するという偉業を成し遂げた。
後に、凱旋門賞馬サドラーズウェルズでも、このレースを制し、その名を不動のものとした。
日本の競馬ファンにとって、忘れられないのが1994年
若き武豊騎手がスキーパラダイスに騎乗し見事に優勝。
これは日本人騎手による海外G1初制覇という、日本競馬史に燦然と輝く金字塔となった。
この日、日本の競馬は世界へと、その扉を大きく開いたのだ。
その後もドクターデヴィアス、ペンタイア、ピルサドスキーといった、後に日本で名種牡馬となる馬たちがこのレースを制し、その血を日本へと繋いできた。
近年では、2019年にディアドラが日本調教馬として初参戦し4着と健闘。
そして昨年はシンエンペラーが3着に入り、日本の馬が世界で通用することを改めて証明した。
今年のシンエンペラーの再挑戦は単なる一戦ではない。
武豊騎手が切り拓いた道を辿り、ディアドラが示した可能性を超え日本の悲願を達成するための戦いなのである。
レース展望
コース紹介
此度の戦場は、アイルランド・レパーズタウン競馬場、芝2000m
欧州のチャンピオンたちが集う、歴史と格式の舞台です。
コースレイアウト自体は標準的ですが、その歴史が我々に勝利への明確な道筋を示しています。
レース傾向
過去10年の客観的データは、このレースを支配する三つの揺るぎない法則を明らかにしています。
年齢の法則:『3歳馬が、世代の壁を超える』
過去10年で、3歳馬が最多の7勝を挙げています。
性別の法則:『牝馬が、牡馬を凌駕する』
勝ち星では牡馬・セン馬が上回りますが、注目すべきは牝馬の好走率です。
マジカルの連覇に象徴されるように、この舞台では性別はハンデにならず、むしろアドバンテージとなり得るのです。
臨戦過程の法則:『王道は、英国にあり』
前哨戦として、他のどのレースよりも重要視すべきはイギリスで行われる『英インターナショナルステークス』です。
ヨーロッパの主要レースの中でも、この臨戦過程こそが勝利への最短経路です。
総括
このレースを制する馬は
注目馬
馬名 | 短評 |
ドラクロワ | 歴史と実績が示す 最も勝利に近い存在 |
アンマート | 馬場が最大の味方 昨年の覇者の底力 |
ザーラン | 勢いに乗る新星 G1の壁を突破なるか |
ホタツェル | 2歳時の輝きを再び 復活を期すG1馬 |
ホワイトバーチ | データが後押しする 妙味ある伏兵 |
『3つの視点』による注目馬分析
ドラクロワ
- 2025/08/20 英インターナショナルステークス(G1)(ヨーク)/ 2着
- 2025/07/05 エクリプスステークス(G1)(サンダウン)/ 1着
- 2025/06/07 英ダービー(G1)(エプソム)/ 9着
- 能力
-
- 前走は王道ステップ『英インターS』で2着臨戦過程は完璧だ
- 勢い
-
- G1エクリプスS制覇世代トップクラスの能力は証明済みである
- 可能性
-
- 陣営は必勝態勢を公言歴史が示す『3歳馬』の勢いも後押しする
- 主戦騎手ムーアの負傷離脱が現時点で考えうる唯一にして最大の死角

実績、臨戦過程、そして3歳馬というデータ 全てがこの馬を軸に指名している
アンマート
- 2025/06/18 プリンスオブウェールズステークス(G1)(アスコット)/ 2着
- 2025/05/25 タタソールズゴールドカップ(G1)(カラ)/ 2着
- 2024/10/19 英チャンピオンステークス(G1)(アスコット)/ 1着
- 能力
-
- 実戦から間隔が空いている点と今年未勝利である点が懸念材料
- 勢い
-
- 昨年の英チャンピオンS(G1)覇者であり実績はメンバー最上位
- 重馬場での好走率が極めて高く予報される馬場状態は最大の追い風となる
- 可能性
-
- 主戦騎手の負傷による乗り替わりがどう影響するか



昨年の英チャンピオンS覇者という実績は本物、馬場が渋れば更に評価を上げるべきだ
ザーラン
- 2025/08/16 ロイヤルホイップステークス(G3)(カラ)/ 1着
- 2025/06/20 キングエドワード7世ステークス(G2)(アスコット)/ 2着
- 2025/06/05 キングジョージ5世カップ(L)(レパーズタウン)/ 1着
- 能力
-
- 現在3連勝中で重賞初制覇勢いはメンバー随一だ
- 勢い
-
- 歴史が示す『3歳馬』という黄金律に合致する
- G1初挑戦であり相手関係が一気に強化される
- 可能性
-
- 未知の重馬場適性と共に越えるべき壁は高いがそれを乗り越えるだけの伸びしろを秘めている



3連勝の勢いは本物だが G1の壁と重馬場適性という二つの大きな課題がある
ホタツェル
- 2025/08/02 サラトガダービー(G1)(サラトガ)/ 4着
- 2025/07/05 エクリプスステークス(G1)(サンダウン)/ 5着
- 2025/05/24 愛2000ギニー(G1)(カラ)/ 3着
- 能力
-
- 今季未勝利米国からの遠征帰りとローテーションは厳しい
- 勢い
-
- 2歳G1覇者でありドラクロワを直接破った実績は侮れない
- 可能性
-
- 馬場状態と距離は理想的であり一変の可能性を陣営は信じている



ドラクロワを直接破った実績は侮れないが 今年の成績を見ると全盛期の力があるかは疑問だ
ホワイトバーチ
- 2025/05/25 タタソールズゴールドカップ(G1)(カラ)/ 4着
- 2025/05/05 ムールズブリッジステークス(G2)(カラ)/ 2着
- 2024/05/26 タタソールズゴールドカップ(G1)(カラ)/ 1着
- 能力
-
- 今回が復帰戦となるこれが人気を落とす要因となるがそれこそが妙味となる
- 勢い
-
- G1勝ちの実績に加え当コースの重賞勝利経験もある
- 重馬場適性は証明済みで好走率の高い『5歳馬』というデータも強力だ
- 可能性
-
- 休み明けでどこまでやれるか陣営の手腕が問われる



G1実績、馬場適性、コース実績、そして5歳馬データの全てが揃った最高の✔︎印候補だ
最終結論:歴史と馬場が示す五頭
これまでの全ての分析を総括し 歴史の法則『3歳馬優位』『英インターS組』 そして今回の戦場の最重要要素『重馬場適性』が示す 選ばれし五頭をここに宣言する
本命の栄誉は ドラクロワに捧げる
実績と馬場適性の両面で他を圧倒 歴史が示す『3歳馬優位』の法則にも合致し 死角は極めて少ない
対抗にはアンマートを推す
昨年の英チャンピオンS覇者という実績 そして何より 予報される重馬場への圧倒的な適性 その二つがこの馬を勝利へと導くだろう
続くザーランは 歴史が示す『3歳馬優位』の法則に合致する 勢いのある馬だ
そして ホワイトバーチ
G1実績 コース実績 重馬場適性 そして好走率の高い『5歳馬』という強力なデータを持ちながら 休み明けで人気薄が見込める これはまさに最高の✔︎印候補である
最後に ホタツェルを五番手評価とする
2歳G1覇者という実績は評価するも 今季未勝利とローテーションの厳しさから この序列が妥当と判断した
最終的な印と買い目提案
最終的な印
- ◎: ドラクロワ
- ◯: アンマート
- △: ザーラン
- △: ホタツェル
- ✔︎: ホワイトバーチ
ワイド一点チャレンジ(最重要)
- ◎ドラクロワ – ✔︎ホワイトバーチ
勝利への道筋(推奨買い目)
- 本線(堅実策):
馬連/ワイド: ◎ – ◯△△ (3点) - 中核(標準策):
三連複: ◎ – ◯ – △△✔︎ (3点) - 高配当(奇襲策):
三連単: ◎◯ → ◎◯ → △△✔︎ (6点)



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