9月14日阪神競馬場
ローズステークス
GⅡ
芝右1,800m
最後の一冠へ
樫の女王か夏の新星か
仁川の舞台で最も美しき薔薇が咲き誇る
乙女たちの意地とプライドが火花を散らす世代最後の頂上決戦が今、幕を開ける
一筋縄ではいかぬこの難解な一戦
しかし この記事では 独自の分析手法が 勝利へと続く唯一の道筋を照らし出す
これより注目馬を『能力』『勢い』『可能性』の3つの視点に基づき分析する
これは我々の公式分析手法である『戦績の潮流』『揺るぎなき実績』『陣営の意志』に対応するものだ
この3つの視点から導き出された注目馬の分析を これより開始する
レース概要と傾向
ローズステークスは 『秋華賞への優先出走権』を懸けた 重要な一戦である。
過去10年のデータは このレースが『伏兵の台頭が目立つ波乱の一戦』であることを示している。
3着以内馬30頭のうち14頭を 6番人気以下の馬が占めるという事実が その本質を物語る。
勝利への鍵を握るデータは以下の通り
- 『キャリア5戦以下の馬』が 優勝馬10頭のうち9頭を占める
- 『前走5着以内の馬』が 3着以内馬の24頭を占め 前走好走馬が強い傾向にある
- 阪神開催年の優勝馬は『前走の馬体重が460kg未満』で『前走の4コーナー通過順が4番手以下』という 驚くべき共通点を持つ
此度の戦場 阪神芝1800m外回りコースは ゴール前の急坂が勝負を分ける。
この坂を克服するためには ラスト600mを速い脚で走り続ける持久力と『上手に折り合える能力』が 不可欠となる。
『3つの視点』による注目馬分析
カムニャック
- 2025.05.25 東京1 優駿牝馬 GI (芝2400 良) 1着
- 2025.04.27 東京1 フローラS GII (芝2000 良) 1着
- 2025.02.10 京都4 エルフィン L (芝1600(外) 4着
- 能力
-
- オークスを制し世代の頂点に立った女王
- 長く良い脚を使えるその流れは世代トップクラス
- 勢い
-
- キャリア5戦、前走1着、前走4角11番手と多くの好走条件に合致する
- しかし前走馬体重474kgという一点のみが歴史の法則に逆行する
- 可能性
-
- 陣営は『オークスの時よりも良くなっている』と更なる成長に自信を見せる

樫の女王
その脚質が最大の敵か
パラディレーヌ
- 2025.05.25 東京4 優駿牝馬 GI (芝2400 良) 4着
- 2025.03.22 中山2 フラワーC GIII (芝1800 良) 2着
- 2025.02.22 京都1 つばき賞 1勝 (芝1800(外) 良) 1着
- 能力
-
- オークス4着と善戦したその流れは世代上位の証だ
- 夏を越えての成長で更なる上昇が見込める
- 勢い
-
- キャリア5戦、前走4着、前走4角8番手と多くの好走条件をクリア
- しかし前走馬体重498kgという点が最大の懸念材料となる
- 可能性
-
- 陣営は『とても状態が良い』と語り舞台設定も『ベストの条件』と評する



仁川の坂を越えるための素質は十分
タガノアビー
- 2025.08.16 中京2 長久手特別 2勝 (芝2000 良) 2着
- 2025.05.25 東京3 優駿牝馬 GI (芝2400 良) 3着
- 2025.05.03 京都1 矢車賞 1勝 (芝2200(外) 良) 1着
- 能力
-
- 全7戦中6戦で上がり最速を記録する世代屈指の切れ者だ
- その末脚の流れは常に警戒が必要だ
- 勢い
-
- オークス3着の実績は世代トップクラスの証明である
- キャリア7戦という点は優勝馬の傾向から僅かに外れる
- 可能性
-
- 秋華賞へ出走するためにはここで賞金を加算する必要があり陣営にとって重要な一戦となる



末脚は世代最上位
あとは自分との戦い
ミッキージュエリー
- 2025.07.13 函館1 北海H 2勝 (芝1800 良)1着
- 2025.05.11 京都1 3歳1勝クラス (芝1600 良) 1着
- 2025.02.16 京都1 3歳未勝利 (芝1600 稍) 1着
- 能力
-
- デビュー戦こそ敗れたがその後3連勝で一気に駆け上がってきた
- その勢いはメンバー随一と言えるだろう
- 勢い
-
- キャリア4戦という点は優勝馬の傾向である『キャリア5戦以下』に合致する
- しかし前走4角1番手という先行脚質はこのレースの歴史が示す『差し脚質有利』の法則に反する
- 可能性
-
- 陣営は『スピードがあって上手に走ってくれる』と能力を高く評価している



3連勝の勢いか歴史の法則か
チェルビアット
- 2025.05.11 東京3 NHKマイ GI (芝1600 良) 3着
- 2025.04.13 阪神6 桜花賞 GI (芝1600(外) 稍) 6着
- 2025.03.08 阪神2 Fレビュー GII (芝1400 良) 2着
- 能力
-
- NHKマイルカップ3着の実績は今回のメンバーでも上位にランクされる
- 勢い
-
- キャリア4戦という点は優勝馬の傾向である『キャリア5戦以下』に合致する
- 姉にショウナンパンドラを持つ血統背景は距離延長への可能性を示唆する
- 可能性
-
- このコースで最も重要となる『折り合い』が1ハロンの距離延長で保てるか陣営の選択が問われる



マイル女王距離の壁を突破できるか
フェアリーライク
- 2025.08.03 札幌1 3歳以上1勝クラス(芝2000m 良)1着
- • 2025.03.02 阪神10 チューリップ GII(芝1600m外 良)10着
- • 2025.02.01 京都1 3歳未勝利(芝1800m外 良)1着
- 能力
-
- 脚がたまればかなりの切れを見せる馬でありその流れは常に警戒が必要だ
- 勢い
-
- キャリア5戦という点は優勝馬の傾向である『キャリア5戦以下』に合致する
- 可能性
-
- 陣営が語る通り『行きたがる面が解消されてきている』かが最大の鍵となる



課題は折り合い
末脚は世代屈指
テレサ
- 2025.06.28 小倉1 柳川特別 2勝(芝1800m 良)1着
- • 2025.05.03 東京6 スイートピー L(芝1800m 良)6着
- • 2025.03.09 阪神1 アルメリア 1勝(芝1800m外 良)1着
- 能力
-
- 前走メンバーレベルの高い一戦を制しその流れは上昇気流に乗る
- 勢い
-
- キャリア5戦という点は優勝馬の傾向である『キャリア5戦以下』に合致する
- 同舞台のアルメリア賞を逃げ切っておりコース適性は証明済みだ
- 前走馬体重432kgという点は阪神開催年の優勝馬の法則に完全に合致する
- 可能性
-
- その逃げ脚質が歴史の法則とどう向き合うか陣営の手腕が試される



コース適性と軽斤量は最大の武器
ルージュソリテール
- 2025.05.03 東京1 スイートピー L(芝1800m 良)1着
- • 2025.03.02 阪神6 チューリップ GII(芝1600m外 良)6着
- • 2025.02.09 京都1 3歳新馬(芝1600m 稍)1着
- 能力
-
- 前走スイートピーステークスを勝利しその流れは確かなものだ
- 勢い
-
- キャリア3戦という点は優勝馬の傾向である『キャリア5戦以下』に合致する
- 近親に同コースでの活躍馬が多く舞台設定は絶好と言える
- 前走馬体重428kgという点も歴史の法則に合致する
- 可能性
-
- 長距離輸送がない点もプラス材料であり陣営は上位進出を目論む



良血開花へ舞台は整った
まとめ:波乱の鍵は『差し脚』と『軽量馬』
これまでの分析を総括する
このローズステークスという戦場は 単なる能力比べではない
歴史が示す通り 波乱の鍵は二つ
一つは
阪神外回りの急坂は 先行馬にとってあまりにも過酷な罠だ
歴史が証明するように 直線一気の末脚こそが勝利への最短経路となる
そしてもう一つは
人気上位馬の多くが この法則に該当しない
逆に 人気薄であっても この条件を満たす馬には 最大の警戒が必要だ
特に『テレサ』や『ルージュソリテール』といった伏兵の存在は 決して無視できない
我々の分析が 読者諸君の思考のヒントとなれば幸いである